センター長挨拶

センター長・教授 佐々木一成

センター長・教授 佐々木一成

水素エネルギー国際研究センターは、文部科学省21世紀COEプログラム「水素利用機械システムの統合技術」(拠点リーダー:九州大学村上敬宜副学長)の実践拠点として、平成16年4月に発足し、水素利用機械システムに関する教育研究、安全評価に努めてまいりました。平成18年3月には伊都キャンパスに実験棟が完成し、現在、次世代の燃料電池や水素製造・貯蔵技術、水素計測技術の開発など、水素システムに関する多様な技術シーズを生み出す研究を積極的に進めるとともに、福岡県との連携融合事業をはじめ、行政機関等や多くの企業の皆様との協働により、水素利用に関する産学連携研究やそれを支える人材育成に取り組んでいます。

水素利用社会を実現するためには、機械・システム工学の深化はもちろん、材料、化学、エネルギー科学などの多岐にわたる理工学、さらには社会受容性や安全学などの社会科学的な研究も欠かせません。総合大学である九州大学の強みを生かして、多様な学問分野の研究者が集う、開かれた研究拠点を目指してまいります。

平成18年7月には、伊都キャンパス内に「(独)産業技術総合研究所・水素材料先端科学研究センター」が設置されました。本センターでは、国内はもとより海外で活躍するトップクラスの研究者を招聘し、水素を安全に利用するために必要な高圧環境下での水素脆化、トライボロジー、物性など、水素と材料に関わる諸問題を解決することとされています。本センターとも緊密な連携をとりながら、国内随一の水素研究拠点を目指してゆきます。

水素エネルギー国際研究センターでは、産業界や、文部科学省、経済産業省、福岡県をはじめとする地元自治体などの行政機関等と密接に連携しながら、水素利用社会の実現に向けて、様々な研究開発と水素関連の人材育成に努めてまいります。皆様のご理解とご支援をよろしくお願いいたします。